「見返したい!」と言う気持ちがきっかけ
_税理士を目指すのを決めたのはいつですか?
小池:高校のときからです。でも、高校入学当時は、税理士の存在すら知りませんでした。プログラマーを目指して情報処理科のある商業高校に入学しました。
商業高校だったので、日商簿記3級が必須科目だったんです。でも、全然理解できずクラスで最下位になってしまって。必須科目なので合格しなければ卒業できません。友達に教えてもらって、勉強しているうちに、「なんだ、できるじゃん」と思い始めて、無事合格することもできました。できるようになってきたら、今度は、どんどん面白くなってきて、日商簿記2級も目指すことにしました。一方で、プログラミングは面白さを見いだせず、いつしか興味が逆転してしまいました。そして、「プログラマーへの道を辞めて会計の道に行こう」と、簿記部に入部しました。簿記部は二人目の部員だったのでいきなり副部長になりました。
もっと上を目指したいという気持ちが強くなり、高校の先生に「日商簿記1級とりたい」と相談したらあっさりと「無理だよ」と言われてしまって……。「じゃあ、とってやろう!」と火がつきました。もともとは、就職する予定だったのですが、もっと勉強をして日商簿記1級を……と、専門学校の大原学園に入学することにしました。
大原学園の1年生のときに、日商簿記1級に無事合格しました。そのあとは税理士を目指して今にいたります。税理士試験は長いスパンで考えられるので30歳までに合格したいと思っています。
_今、おいくつですか?
小池:23歳です。大原学園を卒業後、この事務所に入って3年目です。
働きながらの勉強
_フルタイムで働くのは、ここは初めてなんですね?
小池:そうですね。でも、辛いとか思ったことはありませんね。フレックスタイム制度があり、働く時間や休日など自分の裁量で決めることができ、リフレッシュしたいときにリフレッシュできるので。
_働きながら勉強することは難しくないですか?
小池:年末から3月まで確定申告などの業務で残業をすることもあり忙しいですが、4月から仕事量が落ち着いてきて、5月から8月は定時に帰ることができるので、勉強する時間は取れると思います。試験直前の7月は打ち合わせの時間を減らすなど事務所が意識して調整してくれる部分もあるので助かってます。
試験の1週間前は試験休暇を取ることができるのでラストスパートをかけることもできます。
_科目合格は?
小池:まだなんです。やはり相対評価なので、自分ができていても、周りもできていたら落ちてしまうこともありますし、自分の精度を上げて周りに勝てるようにしないと……と思っています。今年は1科目に絞って受験します。
_専門学校に通って勉強しているのですか?
小池:今は、TACの通信講座を受講しています。本当は通学の方がいいのでしょうけど、交通費も時間も結構かかるんですね。仕事しながらだと、通うのは身体の負担にもなるので。
_帰ったあとに勉強することなど大変では?
小池:専門学校にいるときから勉強する習慣はついていたので、意外と大変には感じません。
_休みの日はどう過ごしてますか?
小池:先週末は一日中勉強していました。前はカフェなどで勉強していたのですが、今はもっぱら自宅です。
飲食代などもかかりますし、教材が沢山あるので広げるのも気が引けるので。図書館は電卓禁止なんですよ。音がうるさいので。凄く慎重に使っていた時期もあるんですが、それだったら自宅がいいなと思うようになりました。
_1科目でも教材って多いんですね。
小池:積み上げるとこれくらい(腰ぐらいの高さを示す)になるんですよ。全科目だと部屋いっぱいになるかもしれません。専門学校に登録すると2週間に1回くらいの割合でドンドン送られてきます。
_会社でも勉強しますか?
小池:はい。会社でもしますね。朝、早めに出勤してきて勉強したり、昼休みに勉強しています。勉強がのってきたら休憩時間を延長してキリのいいところまで勉強するなどの調整も可能です。
やりがいのある仕事
__これから、何年もかかる勉強を続けていけますか?
小池:この道しかないと思っているので。当初は、高校の先生を見返してやりたいという気持ちから税理士を目指したのですが、今では、仕事自体が面白いと感じています。日々経営者の方たちと交流ができ、アドバイスできることって普通に働いていたらなかなかないことですから。働く前から勉強はしていましたが、働いてからは、やりがいも感じるようになりました。勉強してきた知識が活かせている点もいいですね。
__税理士資格取得後の目標などはありますか?
小池:もともと人に教えることが好きなので、税金についてわかりやすく伝えられる人になりたいと思っています。
__税理士ではなく先生とか?
小池:いえ。税理士自体も、ある意味教える仕事だと思っています。お客様の会社を成長させるアドバイスができるようにしたいです。今は、独立したい気持ちはほとんどなく、組織の一員としてやっていきたいと思っています。
__この事務所はいかがですか?
小池:フレックスタイム制度のおかげで勉強のしやすさはダントツだと思っています。他の事務所に勤めている友人は、忙しくて勉強できないと言っているので……。そういうのは、働かないとわからない部分が多いですよね。
専門学校生が就活するときに、注目するのは給料や福利厚生ばかりなんですよね。いくら給料高くても、残業で帰れないところだと、勉強する時間やプライベートが犠牲になってしまいます。フレックスタイム制度に注目している人は少ないと思います。僕自身、この事務所に入るときに「そういう制度があるんだ」と知ったくらいでした。そもそもフレックスタイム制度を導入している会社って10%、20%と言われていて(*)数が少ないのですが、ぜひ重視した方がいいと言いたいですね。
(*フレックスタイム制度を導入している会社は会社の規模によって差があります。大企業で約20%、従業員数100人以下の会社では約2%と言われています。平成27年調べ)
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働きながら税理士を目指す、他業種未経験からの転職
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